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Tibero RDBMS 5検証
第8回「Tibero 5の検証:Tibero基本機能」

 Tibero RDBMS 5検証

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第8回「Tibero 5の検証:Tibero基本機能」

著者:金永昊

Tibero APM(自動性能監視)の検証

1.APM(自動性能監視)
APMは、OracleのAWR(Automatic Workload Repository)に似ています。 OracleでAWRを使用するためには、OracleのエディションがEnterprise Editionである必要があり、Diagnostics Packライセンスを購入する必要がありますが、Tibetoではエディションと関係なく、ライセンスも購入する必要がありません。

検証では、Tiberoデータベースに負荷をかけて、取得したスナップショットを基にTiberoデータベースの性能情報をレポートすることができるかどうかを検証します。


APM検証の流れ

  1. ランダムSQL(SELECT + UPDATE)を10分間継続し続けて実行させる。
  2. APMレポートの出力先を作成するため、Tiberoのディレクトリを作成する。
  3. データベースに負荷かかかている間、性能関連スナップショットを手動で取得する。
  4. Tiberoディレクトリに移動し、出力されたレポートを確認する。

検証の結果

結果:問題なく、性能レポートが出力されました。次は、APMレポートの一部です。


Tiberoデータベース一貫性の検証

1.行レベル・ロッキング(Row Level Locking)

二つのセッションで、同時に同じ行を読み取ったり、更新したりして行単位のロッキングが問題なく保証できることを確認し、変更をかけている行にのみ自動的に行ロック(※注1)がかかるかどうかをけ検証します。

※注1:行ロック(TX)
行ロック(TXロックとも呼ぶ)は、表の1つの行に対するロックです。
INSERT、UPDATE、DELETE、MERGEおよびSELECT ... FOR UPDATE文のいずれかで変更される行ごとに、トランザクションは行ロックを取得します。行ロックは、トランザクションがコミットされるかロールバックされるまで保持されます。


検証の流れと結果

1)データ更新(UPDATE)による行ロックを確認する。



2)SELECT ... FOR UPDATE文による行ロックを確認する。


2. 読み取り一貫性

UNDO表領域のデータファイルが自動拡張しないように設定(OFF)し、UNDO表領域の使用率が100%まで達した場合は、OracleとTibero両方のデータベースがどう動きをするかを確認します。
また、UNDO表領域のデータファイルが自動拡張するように設定(ON)した場合も、どう動きをするかを検証します。

※UNDO表領域とは、トランザクション管理や読み取り一貫性に必要なUNDOセグメントを格納する表領域として、コミットされる前のトランザクションの処理レコード(UNDO)が格納されます。


検証の流れ

  1. 両方のデータベースに接続し、用意したSQL文でテーブルとテストデータを作成し、UNDO表領域の設定を変更する。
  2. UNDOデータファイルの自動拡張をOFFに設定し、両方のデータベースに接続しているセッション1とセッション2両方とも、同時に次のPL/SQLブロックを実行して動きを確認する

検証の結果

・UNDO表領域のデータファイルの自動拡張をOFFに設定した場合の結果


・UNDO表領域のデータファイルの自動拡張をONに設定した場合の結果

 

Tiberoデータベースリンクの検証

Tiberoのgw4orclゲートウェイを用いてデータベースリンクを作成すれば、TiberoからOracleへ接続ができ、オブジェクトに対してSELECT文、INSERT文、UPDATE文、DELETE文を実行することができます。では、Tiberoデータベースリンクを使用し、DML文を実行して問題なく反映できるかどうか、Tibero tbSQLプロンプトからOracleのデータ・ディクショナリ・ビューに問い合わせすることができるかどうかを検証します。

※データベースリンクとは、データベースリンクは、遠隔データベースのデータをあたかもローカル・データベースのように接続とデータ更新ができる方法です。

Tiberoデータベースリンクの構成図

検証の流れ

  1. Tibero側でOracleへ接続できるように環境変数の設定を行う。
  2. /home/tibero/Tibero/tibero5/client/config/tbdsn.tbrネットワークファイルを変更する。
  3. $TBGW_HOME/oracle/config/tbgw.cfg ゲートウェイ設定ファイルを変更する。
  4. tbsqlツールでTiberoへ接続し、プライベート・データベースリンクを作成し、データベースリンクを経由してOracleデータベースの情報を取得したり、データを更新したりします。

検証の結果


Tiberoデータベースのバックアップおよびリカバリの検証

Tiberoには、多様なバックアップおよびリカバリの方法を提供するリカバリーマネージャー(以下、RMGR)というツールがあります。RMGRはOracle RMANに少し似ています。RMGRはバックアップを行うための環境設定は要らなく、操作はRMANよりとっても簡単です。 今回の検証では、RMGRを使用してバックアップおよびリカバリを行い、問題なくバックアップとリカバリができるかどうかを検証します。


オンラインフル・バックアップ

オンライン・バックアップを行うには、データベースがARCHIVELOGモードである必要があります。

自動リカバリ

RMGRで作成されたバックアップファイルを使用して自動リカバリを行います。


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